在りし日

アクセスカウンタ

help リーダーに追加 RSS 鉄道と歌謡

<<   作成日時 : 2008/06/29 18:41   >>

トラックバック 0 / コメント 0

 “あなたを待てば 雨が降る〜”…文字を追うより先にメロディが脳裏を掠めている。そして、これだけのフレーズで“有楽町駅”が浮かび上がる。
 鉄道が歌の中に盛んに現れるようになったのは明治後半頃とされ、現在に至るも鉄道に関する情景を歌い込んだものは数知れない。そうした過程の途上で鉄道は、庶民の生活に密接に関わってきた。そして、鉄道に寄せるノスタルジアは歌を介して人々の心の中に託されてきた。
 
 鉄路の営みから生まれる情景の数々は、人の世の営みに似て、出会(出逢い)と別離(別れ)の象徴として全国津々浦々へと列車とともに運ばれた。数知れない出会と別離を紡いできた鉄路、鉄道を舞台にした歌の中では圧倒的に別離が多い。“僕は特急の機関士で〜”の歌に乗って走り出した、戦後の復活を果たした特急列車は出会と別離を共存させて、夜の帳の鉄路を突き進んだ。
 
画像

 終着駅、汽笛、プラットホーム、夜汽車、終列車、車窓といった言葉を歌は、感傷とともに哀愁の情景や風景に変えてきた。…高原の駅よさようなら、赤いランプの終列車、小樽のひとよ、哀愁列車、あゝ上野駅、あずさ2号、夜のプラットホーム、リンゴ村から、北国行きで、津軽海峡冬景色、京都から博多まで…等々、想い起こせばきりがないほどに感傷と哀愁との凝縮が鉄路の上に登場した。

 冒頭の「有楽町で逢いましょう」が流行っていた頃からも最早半世紀近くが経ち、その間に様変わってきた鉄道とともに消えていった風景や情緒は数多い。しかし、今は失われて無い鉄路の風景や情景は、歌の中でメロディとともに生き続けている。
 鉄道駅と列車は、残る者と行く者を造形するが如くに、まさに人生の邂逅を見つめてきた。鉄道は、人や物だけでなく、人々の心と思い出をも運びながらさまざまな人生を支えてきた。時は変われど鉄道と歌は、これからも人々の心の中にたくさんの物語を残していくことだろう。

設定テーマ

注目テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文